Ocufes in 豊橋(第14回目) に出展させてもらいましたので、どんなのだったか書いておきます。
つんつんTuneちゃん(Tsun Tsun Tune-chan)
コンセプト
ストーリー
どこからか現れた謎の「転送石」(Tストーン: Transporter stone)。
3つすべての転送石を撫でて光らせるとTuneちゃんが召喚される。
たまにレアキャラで豊橋名産の○○○も召喚される!
たまにレアキャラで豊橋名産の○○○も召喚される!
動作
動画をご覧ください。
日本語字幕に解説を付けてあります。
背景
少し前のこと、研究室の後輩学生が3次元力覚デバイス PHANToM Omni を簡単に扱えるようにとC#で使えるラッパーを用意しました。
C#で書ければ Unity でも使えるんでないの?という気がしたため、少なくとも動くことは確認しました。
一方、Oculus Rift のデモとしては GOROman さんの Miku Miku Akushu から力覚デバイスとして Novint Falcon が脚光を浴びましたが、それよりメジャーでVR系ならどこの研究室にもあるはずの PHANToM が出てこないのは何故?と思っておりました。
無いのなら持っていってみようと、豊橋Ocufesへ出展したのでした。
狙い
Oculus クラスタの方に PHANToM を見てもらおうという動機から、装置の技術デモがメインだったりします。ただ、仮想の物体に触れる体験は一般の方にも珍しいだろうと思いました。
システム構成
ハードウェア
- PHANToM Omni
ペンの位置姿勢を取得。力覚を与える。
- Ovrvision
カメラで映像を取り込む。ARマーカーを検出。
- Oculus Rift
表示。
- MacBook Pro 13inch Retinaモデル
ソフトウェア
Asset Store
- Playmaker
- 52 Special Effect Pack ($2 で多くのエフェクトがあったため購入)
- Particle Scaler (エフェクトのサイズを変えるため購入)
工夫点
- キャラの動作の作りこみや Ovrvision の扱いは @izm さんの 電脳フィギュア に及ばないことはわかってましたので、球形が分るような力の再現と、球体に触る理由づけをそれなりに頑張りました。ぶっちゃけキャラが出てくるまでが山場だったりします。
- Miku Miku Akushu で装置が壊れてしまっているという話を聞き、そっと触りたくなるようキャラクターは1/12サイズと小さくなってもらいました。
- それでも勢いよく動かそうとすると怒られてゲームオーバーっぽくなるようにしました。
- PHANToM座標系とマーカーの位置合わせが必要だろうと、ペン先で何回かタッチすると最小二乗法で位置姿勢をキャリブレーションする、という部分を最も時間掛けて作りましたが、その前にマーカーの認識がズレズレで役に立たなかったため、本番ではボツにしました。
展示してみて
- やっぱりキャラには触りたくなりますね。
- 速く動かす人は意外といませんでした。(一番激しかったのは@GOROmanさん)
- 位置合わせがすんなりいかない例もありました。Oculusでの立体視が上手くいってなかったかな。
- せっかくOvrvisionを持っていたのでなんとか使おうとしましたが、実は使わない方が良かったかも。
- どうしてもマーカーとずれてしまう。
- Ocufes に来場の一般の方向けには、ガジェットを色々使うより普通にCGで Oculus Rift というものを体験できた方が良い気がしました。
謝辞
下記を利用させていただきました。 誠にありがとうございます。
モデル
モーション
- マスク・ザ・春原 様 転ぶ・ぶつかるモーション集
- PY 様 ARTK_Alive
- siro 様 甘えん坊なミクが可愛くて出掛けられないセット
ツール
- Nora (Stereoarts) 様 MMD4Mecanim, MatteShadow
- izm 様 Ovrvision Utility
- ウダサン 様 MMD4MFaceBlink
- Mogg 様 MikuMikuMoving
参考
- izm 様 izm_11’s blog … Ovrvisionに関して
- 凹 様 凹みTips … Ovrvisionに関して
- GOROman 様 Miku Miku Akushu
また、Ocufes in 豊橋 を企画していただいた たかね 様 および参加者の方々、そして当日体験していただいた方にお礼を申し上げます。
作成履歴
どれくらいで作ったのか質問されたので、Git履歴を見つつ作成の流れを書いておきます。
- 5/18 PHANToM と Ovrvision を利用した展示に決定。SDKを準備。初回コミット。
- 5/23 @izmさんのブログを参考にOvrvisionをいじったり、@yunayuna64さんにいただいた伝説のちくわを追加してみたり。
- 5/24 MMD4MecanimでTuneちゃんモデルを追加。
- 5/26 ARマーカーが一部隠れても良いように、複数のマーカーの平均を使うようにした。
- 5/28 任意の数の球体を出せるようにした。MacBook Pro で動くことを確認。
- 5/29 球体のアニメーションを作成。魔方陣エフェクトを追加。
- 5/30 Ovrvision v0.8 に変更。Playmaker導入。球に触れるようになった。
- 5/31 MikuMikuMovingでモーションを作成。
- 6/1 3:10 Playmakerと、UnityのアニメータでTuneちゃんの挙動を設定。
- 6/1 5:30 Tuneちゃんモデルに力を与えて、握手できるようになった。
どうでもいい設定
Tsun Tsun Tune-chan (略すと TsuTsuTu) と、Tを三つ重ねたのは、語感もありますが三重のT市からの出展だという裏の意味があったりなかったり。他に Transporter stone を T の字に光らせようとTriple(3つ) にしたあたり、三重を意識してあります。
最初に G-tune のG型に配置してGストーンとしようという案がありましたが、撫でる数が多すぎるため却下となり、TuneちゃんとTikuwaが召喚されるためT字となりました。